「ちょっと、おたずねしますが……」  とつぜん叫んだのは、三郎であった。

「ちょっと、おたずねしますが……」 とつぜん叫んだのは、三郎であった。「何ですか、君の質問は……」 三郎は、ちょっとあかい顔になって、「どうも、心配なことがあるので、おききしますが、この宇宙服を着ている間は、何にもたべられないし、何にものめないのですか」 と、たずねた。月の世界を歩きまわっ...

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「うまく出来ているなあ」  艇夫たちは、口々に、このすばらしい宇宙服のことをほめた。

 すばらしい性能

 つまりつまりを連発して、説明者は汗だくだくの説明をこころみた。 三郎には、くわしいことがのみこめなかったが、よく蟻《あり》同志が話をするとき、触角をぴくぴくうごかして、たがいに触角をふれあわせているのを見たことを思い出した。蟻は、口がきけない代りに、触角をふれあわせて、こと...

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 なるほど、月の世界には、空気がないから、したがって、音が出ないし、もちろん音がつたわるわけもない。これは困ることであろう。三郎にも、それは分った。

「また、頭にはこの大きな兜《かぶと》をかぶる、ちょっと見ると、潜水兜に似ているが、大きさはもっと大きくて上下に長い円筒形だ。兜の額のところから、こうして二本の鞭のようなものが生《は》えていて、釣竿《つりざお》のように、だらんと下っているが、昆虫の触角《しょっかく》と似ていて、月の世界で、われわれ同志...

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